私がもともと始めたのは、浄化槽の清掃や点検などを行ういわゆる「浄化槽屋」でした。地域に根ざした仕事として、日々お客様の水回りの困りごとに向き合ってきました。すると次第に、「トイレの調子が悪い」「キッチンの水が流れない」「お風呂の排水が詰まっている」といったご相談も増えていき、水回り全体のトラブルに対応するようになりました。
そんなある日、ある高齢のお客様から「この家も古くなったし、子どもも戻ってこない。どうしたらいいか分からなくて…」という相談を受けました。浄化槽や水回りの不具合だけでなく、住まいそのものへの不安や悩みを抱えている方が少なくないことに気づかされたのです。
そこから「この地域の空き家問題にも、自分が関われるのではないか」と考えるようになり、不動産業の勉強をはじめ、ついには宅建の資格を取得。不動産業をスタートさせました。
浄化槽、水回り、不動産と分野は異なるように見えますが、すべての出発点は「お客様の困りごとに寄り添うこと」でした。どの分野でも、現場で直接お話を伺い、何が必要かを見極めることが大切だと感じています。
今では「水回りのことも、不動産のこともまとめて相談できて助かる」と言っていただけることが増え、大変ありがたく思っています。これからも、お客様の声を原点に、地域に必要とされる存在であり続けたいと考えています。